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→第6話
フィアナ
…
○○○○さま……
はやく…
はやく会いたい……
※ユリアス登場
※露骨に顔を背けるフィアナ(笑)
ユリアス
こんなところにいたのか、フィアナ。
よろこべ。
式の日取りが決定したぞ。
なんだ、そのうかぬ顔は。
…まあいい。これからいそがしくなる、
早く新しい侍女を選ばねばな。
フィアナ
!? 私にはチタが…
チタは…
チタはどうしたのです?!
ユリアス
ん? ああ、チタか。
チタは刻命館の近くで絶命しておった。
なぜ、あんな危ない所にいたのか。
まったくナゾだな。
…心当たりがあるのか?
まさかな。
ふふふ…
ははははははは!!
フィアナ
…
※ユリアス立ち去る
ユリアス
なに! フィアナがいなくなった!?
見張りがいたはずだろう!?
何をしておったのだ!
なに!? 部屋の中でのびていた、だ?
ええい、バカ者め!
そいつは処分してしまえ!
ユリアス
さては兄の所へ行ったか!
チィ! フィアナ…
それほどまでにしてヤツに会いたいか!
※ザムール登場
ザムール
国王…
ユリアス
ザムールか…
なんだ!?
ザムール
魔導器の件ですが…
どうやらフィアナさまの冠が
その一つではないかと…
ユリアス
そうか!
ザムール
…ただ、現段階では
確証はありませぬ。
古書によれば、刻命館のある部屋の
ある調度品が冠と共鳴する、ということ
ですが…
具体的に何をさすのかまだ分かりませぬ。
ユリアス
ふむ…
チッ! 不本意だが…
ちょうど今、フィアナが刻命館に向かって
いるはずだ。誰か送り込んでしばらく後を
つけさせるのだ!
そのうちおのずとわかるだろう。
ただ、あそこには兄がいる。
ヤツも魔導器を探しているかもしれん。
よこどりされんようにせんとな。
ザムール
ならばギルバートにやらせましょう。
もともとエンゼリオの者ですが、
すっかり陛下に心ぷくしているゆえ、
いい働きをするでありましょう。
ユリアス
いいだろう。
おい、ギルバート!!
フィアナ
○○○○さま…
(※遭遇)
フィアナ
○○○○さま…?
○○○○なのですか?
やはり○○○○さまですね!
ああ、ほんとうに
○○○○さまなのですね…
よかった…
手紙を出してお帰りを待っていたの
ですけど、とうとう待ちきれなくて。
…もうあのユリアスの元には
帰りたくありません。
この館も、すごくイヤな感じがしますけど
あなたといっしょならどこでも平気です。
…あなたが私の目の前にいる!
夢ではないのですよね。
今は、もうしばらくあなたのそばに
いさせて下さい。
フィアナ
本がたくさんありますね!
あら…?
あの本、お城で見たのとそっくりです。
最近ザムールがよく持ち歩いていたので
覚えています。
あれです。すみのたなにある、
あの本です。
「魔導器」
古来より魔導器は、邪悪なるものを
封じるものとして知られている。
現代まで伝わっている物は、その数
5種類である。
それは
剣、冠、石、杖、首かざり
である。
魔導器という名前から、強力な魔力を
おびていると言われているが、
それらが魔力を発するのかどうか
現実には見た者はいないようである。
なお、近年の研究によると魔導器は
扱う者によっては、魔を封じることにも
逆に復活することにも使えるらしい、
ということが分かってきている。
フィアナ
まあ…
じめじめしていて
いやな部屋ですね。
フィアナ
!
…私、その部屋には入りたくありません!
何か、恐ろしい気が感じられますもの…
フィアナ
あら?
この部屋の中で何かが鳴っています。
…何の音でしょう?
ギルバート
ご苦労だった!
※振り返ると目の前にギルバート
おかげで使命は果たせた。
ついでに悪魔たいじといくか!!
(※倒す)
ギルバート
国王… や、やはり…
姫の冠は…魔導…器…でし…た…
フィアナ
あら?
私の冠が、何か変です!
どうしたのでしょう…
サタンクラウンを手に入れた
内容上は5話の続きということになります。チタの死を知らされたフィアナは
ユリアスとの結婚を拒否、衛兵を倒して自ら刻命館に向かいます。
ユリアスとザムールは、フィアナの冠が魔導器ではないかとの推測に到って
確認のために将軍ギルバートを刻命館に送り込みます。
将軍は尾行に向いていないと思いますが。
主人公との再会を果たしたフィアナは刻命館の家捜しを開始(笑)、
書斎で魔導器に関する古書を発見します。
実は、ずっと魔導器を頭に乗せたまま。
ザムールの解読結果(暫定)は「刻命館のある部屋のある調度品が冠と共鳴する」
だったのですが、実験の結果その調度品は2階魔力室の柱だったようです。
結果的にギルバートの尾行は完全に成功していますが、直後に殺されるダメっぷり。
何やら妙な話になってきましたが、このまま続きます。
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